もやもや病

もやもや病

1. もやもや病とは
2. もやもや病の病型と発症の仕方
3. もやもや病の診断
4. もやもや病の治療法
5. 血行再建術の手術法
6. もやもや病のお子さんのしつけや教育現場で気をつけること
7. 病症日記をつけましょう!

もやもや病とは

脳に酸素や栄養を運ぶ、とても大事な動脈である内頚動脈は、心臓から首を通って頭の中に入ってきます。内頚動脈が徐々に狭くなり、詰まっていく病気がもやもや病です。動脈が狭くなってしまうため、脳血流が減少し、脳には酸素や栄養が足りなくなってしまいます。それを補うために、新しく細い血管がたくさんできてきます。これらが脳血管撮影検査でタバコの煙のようにもやもやとみえることから、もやもや病と命名されました。
もやもや病では、脳血管の閉塞がゆっくりですが進行し、必ず左右両方の脳血管が狭くなってきます。原因はいまだに不明です。厚生労働省により特定疾患に認定されています。日本人に多く発症することがわかっており、家族内発生率も高い病気です。女性に多く、発症は小児期(10歳以下)と30歳台に多くみられます。子どもさんの場合は一過性脱力発作や脳梗塞などの脳への血流が不足する脳虚血で発症し、成人になると脳出血型が多くなります。

もやもや病のMRI画像

【もやもや病のMRI画像(下から見た像) もやもや血管(矢印)がみえる。】

もやもや病のMRA画像

【もやもや病のMRA画像(両側内頚動脈、右後大脳動脈が閉塞している。)】
【1:下から見た像  2:左横から見た像 】
【3:内頚動脈系 正面像 4:椎骨脳底動脈系 正面像】

もやもや病の病型と発症の仕方

もやもや病は脳の血管が徐々に詰まると共に、もやもや血管が側副血行路として発達してくる病気です。スピードも各個人によって違い、早い人は1~2年で、遅い人は10数年かかって詰ってゆきます。すべてのもやもや病の患者さんの症状や状態が均一なわけではありません。

特定疾患では

1. 出血型
2. てんかん型
3. 梗塞型
4. 一過性脳虚血発作(TIA)型
5. 無症状型
6. その他

の6つに分けられます。

1.出血型:

初回発作から出血を起こすもので、大人の方に多くみられます。多くの場合、弱くもろいもやもや血管が破れてしまうことが原因です。時にもやもや血管にできた動脈瘤が原因であることもあります。出血型は急激な意識障害を伴い救急搬送されることがほとんどです。

2.てんかん型:

手足が震えたり意識を失ったりする痙攣発作を起こす型で、痙攣発作の原因を調べるともやもや病と診断されることがあります。すでに脳梗塞ができてしまっている人に多くみられます。

3.梗塞型:

一回も一過性脱力発作なしに最初から脳梗塞を生じるものです。最初の発作から片麻痺や言語障害などの後遺症を残します。この型では、二回目の発作も脳梗塞が多く、後遺症を残すので要注意です。

4.一過性脱力発作(TIA:Transient Ischemic Attack)型

もやもや病の代表症状で、特に子どもさんに多い病型です。子どもが泣いたりピアニカを演奏したときに手足の力が入らなくなりますが、直ぐに回復するといった症状が典型的です。初期の頃は数分間で元に戻りますが、繰り返している間に後遺症を残す脳梗塞を生じます。すなわち脳梗塞の前触れの警告でもあるわけです。これが頻発するのが、一過性脱力発作(TIA)頻発型です。
特に子どもさんには重要な症状ですので、もやもや病のお子さんのしつけや教育現場で気をつけることに詳しく説明しています。ぜひご覧ください。

5. 無症状型:

全く症状なく、頭部の外傷の際の検査や、脳ドックなどで偶然発見された方のことです。しかし、よくよく病歴を聞いてみると、一過性脱力発作があり、気付いていなかったという方も多くいらっしゃいます。

血管が詰まって生じる一過性脱力発作や脳梗塞で発症した人が長期経過の中で出血を生じ、出血型になることも稀にあります。出血を生じると生命さえ危ぶまれますし、血管が詰まり多発性脳梗塞を生じますと知能障害や片麻痺、言語障害などの後遺症を残します。また、診断が難しい症状として高次脳機能障害と呼ばれる知能障害・衣服を着ることが難しい・計算がうまくいかない・うまく字を書けないといった障害を残す方もおられ、気付かれないままとなっていることも多くあります。これらが生じないように薬物治療や外科治療を行うわけです。

 

もやもや病の診断

1)MRI&MRA検査

かつてもやもや病は、手足の麻痺や言語障害などの重篤な後遺症を出して初めて診断される病気でした。現在では、MRI&MRA検査で外来で簡単に診断できます。注射する必要がないので、子どもさんも比較的容易に検査できます。今では、軽い一過性脱力発作や失神などの段階でMRI & MRA検査を受ければ、見つけることができます。特定疾患の申請も、脳血管撮影の代わりにMRI & MRAで申請できるようになりました。MRIは脳の形を描出し、脳梗塞を早期に描出出来ますし、MRAでは脳の血管の形を見ることが出来ます。厳密に言うと正確ではありませんが、ある程度は脳血管の大きさや形がわかり、もやもや血管も見ることが出来ます。
しかし、ここで注意しなければならないことは、単にMRIと言ってもその機種により性能に大変な違いがあるということです。MRIの精度は「テスラ」という単位であらわされますが、もやもや病の正確な診断には1.5テスラ以上の磁力を持ったMRIが必要です。もやもや病の経過観察のためには、この検査を1年に1回は受けられ、脳血管の狭窄の進行がないかみていく必要があります。また、もやもや病は家族性もありますので、当院ではもやもや病患者さんのご家族の方も希望されればMRI&MRA検査を行っております。

2)脳循環代謝検査(SPECT とPET)

脳血管撮影やMRAは脳血管の形を見るものですが、SPECT (スペクト:Single Photon Emission Computed Tomography)やPET(ペット: Positron Emission computed Tomography)は、より症状と関係する脳の血液のめぐりをみる検査です。脳の中のどの部分に血流が不足しているのかを検討します。後述するような手術の必要性を判断する際にこの検査が必要です。

脳循環代謝検査(SPECT とPET) 脳循環代謝検査(SPECT とPET)
もやもや病のSPECT画像:
安静時(左)と比べてダイアモックス負荷時(右)で左半球
(向かって右側)の血流低下(赤から黄緑色へと変化)が明らかとなった

 

もやもや病の治療法

もやもや病の治療法には、大きく分けると以下の3つの治療方針があります。

  1. 基礎治療(生活指導など)
  2. 内科的治療(薬物治療)
  3. 外科的治療(脳虚血に対する血行再建術)

もやもや病に対する治療方針は、臨床症状が軽いものに対しては内科的治療で経過観察し、進行するものは脳循環代謝検査の評価により血行再建術(バイパス術)の適応を検討します。

1. 基礎治療(生活指導)

まず発作の誘因となる啼泣(泣くこと)、楽器演奏(ピアニカ、ハーモニカ、リコーダーなど)などの動作を避けることが重要です。子どもさんではご両親へ、そのような動作を取らせないように指導させていただいています。もやもや病の患者さんのしつけや教育現場で気を付けることを参照されてください。症状を詳細に観察すると一過性脱力発作の誘発因子を見つけることができますので、患者さんやご家族に病状日記をつけてもらいます。

2. 内科的治療(薬物治療)

一過性虚血型や脳梗塞型の場合、脳が脳梗塞に陥ることを防ぐ目的で、抗血小板薬(血液を固める作用のある血小板の作用を弱くする薬、いわゆる血液サラサラの薬を内服します。患者様にとって薬を飲むだけですので、負担が軽く、症状が軽い一過性脱力発作で、頻度も少なければ、手術は行わないで側副血行路が発達するまでしのぐ意味で、行うことがあります。しかしながら、症状が急速に進行する方では脳梗塞を起こし、永続的な障害を残す恐れがあり、早期に外科治療を検討する必要があります。また、大人の方にみられる出血型では、血圧の管理が重要です。血圧が高い方は降圧薬を内服していただきます。

内科的治療(薬物療法)
メリット デメリット
1. 侵襲を伴わない 1. 進行例や重症例に対して、
無効なときがある
2. 血栓形成を予防できる 2. もやもや血管の血行動態は変化しない
3. 脳循環を改善できる 3. 薬の副作用が稀にある
4. 安価である

3. 外科的治療(血行再建術)

外科的治療とは、少なくなっている脳血流を手術で増やす方法で、これを血行再建術といいます。開頭手術ですので、入院が必要なこと、部分的でも剃毛が必要なこと、合併症として脳梗塞、髄膜炎等の危険を伴うことなどが欠点として挙げられます。そのため、無症状の方や発症初期の軽症の方に適応はありません。しかしながら、多くの患者さんで内科的治療に比べて劇的な症状の改善、一過性脱力発作の消失や脳梗塞の予防が期待できます。
また、先ごろ、2001年より厚生労働省特定疾患対策研究事業の一環として行われていたJapan Adult Moyamoya(JAM) Trialという試験が終了し、出血型に対しても血行再建術が効果的であるとの結論がでました。今後は、出血発症型もやもや病に対しても手術をおこなっていくことになると予想されます。

外科的治療(血行再建術)
メリット デメリット
1. 側副血行路を広範囲に形成できる 1. 手術に伴う合併症の危険がある
2. TIAなど臨床症状を劇的に改善することができる 2. 有効な症例(病期)に制限がある
3. 脳梗塞を予防できる 3. 入院加療を要する
4. もやもや血管の血行動態負荷を軽減できる 4. 美容的に術後一時期問題がある

血行再建術の手術法

もやもや病の手術には、大きく分けると

  1. 直接法
  2. 間接法

の2つの術式があります。

1)直接法

頭の皮膚を栄養している「浅側頭動脈」という動脈と、脳の表面の動脈を直接つなぐバイパス手術のことです。浅側頭動脈を損傷しないように皮膚切開を行います。骨を外して脳の表面にある中大脳動脈の枝を露出し、この血管と、先ほど確保しておいた「浅側頭動脈」をつなぐのが「浅側頭動脈-中大脳動脈吻合術」です。

【3DCT画像 バイパス術後、右浅側頭動脈(矢印)を頭蓋内へつないだ】

2)間接法

直接血管をつなぐバイパス手術ではなく、頭の皮膚を栄養する血管や側頭部の筋肉や頭蓋骨の骨膜などを脳の表面に「置いてくる」手術です。もやもや病の患者さんの脳は酸素が不足していますので、酸素を欲しています。そうした酸素が不足した脳の表面に筋肉や血管を置いてくると徐々に血管が新生され、酸素が不足した脳に血液が供給されるようになるという特徴がもやもや病患者さんにはあります。そのことを利用した手術です。

 もやもや病のお子さんのしつけや教育現場で気をつけること

保護者の方や幼稚園、学校の先生など患児と一緒に生活される方々にとって知っておかなければならい重要事項は、一過性脱力発作とそれに対する対処です。

一過性脱力発作は呼吸と強く結びついて出現します。私たちの脳は酸素を必要としています。しかし、脳血管の拡張や収縮をコントロールしているのは、実は酸素ではなく、二酸化炭素なのです。通常、血液中の酸素が少なくなるときは呼吸困難な状況であると考えられます。すると二酸化炭素は増えるわけです。そこで、脳へ酸素を送らなければならないと体は判断して、脳血管を広げます。この脳の血管を拡張させる引き金となっているのは、血液中の二酸化炭素の増加にあります。では、それと逆の場合を考えてみると、泣いたり、笛を吹いたりして過呼吸の状態になると、血液中の酸素は増えるのですが、二酸化炭素は減ってしまいます。すると、体は酸素がたくさんある状態だと判断して、脳血管を収縮させて血流を少なくしてしまいます。もやもや病の患者さんは普段から脳血流が低下しているのに、血管がさらに収縮して血流が減ってしまうと、脳血流の不足が一気にきて脳が働くなり、多くの患者さんで脱力発作が生じるのです。

子どもさんが泣いたり、ハーモニカを吹いたり、熱い汁を冷ますためフーフーと吹くというような呼吸により誘発され起こる数分間の手足の脱力やしびれのことです。この麻痺は数分間で元に戻りますので、「一過性」脱力発作と呼ばれます。このような発作を繰り返している間に脳梗塞を生じ、手足の麻痺・言語障害・知能障害などの後遺症を残すようになります。そこで、一過性脱力発作の誘因となる行為、「泣く」、「ピアニカ・ハーモニカ・笛の演奏」、「風車・風船・ストローの使用」や「歌を歌う」などの過呼吸となる行為を止めさせなければなりません。子どもさんの場合、命に関わることは少ないのですが、後遺症を生じることがあるので、決して予後が良いとは言えません。発作を見つけることやしかって泣かせてはいけないことなど、なかなか難しい面も持っていますが、しつけ、教育現場での脱力発作を取り上げてみます。


もやもや病の子どもさんの症状ですが、一過性脱力発作や脳梗塞による片麻痺や言語障害等の症状を示すものが80%以上です。繰り返すようですが、子どもさんにしばしばみられる一過性脱力発作は、過呼吸と絡んで出現します。この一過性脱力発作を繰り返すと、発症から1~2年の初期の頃には他の子供同様に普通の学級生活が出来ていたお子さんが、5~6年以上経つと授業についてゆけなくなり、日常生活で介助を必要とする子供さんも出てきます。軽い方で高次機能障害をおこしていることがしばしばです。

もし一過性脱力発作が疑われたら、手足に麻痺がないかをみるため、両手をあげさせたり、片足立ちをさせます。麻痺があれば、手をあげたり、片足立ちが出来ません。そして脱力発作であれば、胸元を開け普通の呼吸がしやすいような状態にします。発作時の観察が治療に役立ちますので、次のことを注意深く観察して下さい。

  1. 意識はしっかりしているか、名前が言えるかどうか
  2. 症状は何か(言語障害か?手足の麻痺か?)
  3. 手足の麻痺であれば、四本のどの肢に麻痺があったか、右か?左か?
  4. 症状は何分間持続したか
  5. 何が誘因となったか(泣いたり大声ではしゃいだなど)

などです。

数分後、発作が回復したのを確認するには名前を言わせ、再度手足に麻痺がないかをみます。もし、30分以上たっても症状が改善しなければ、かかりつけの病院へ急いで連れて行って下さい。また、意識がないのであれば、痙攣発作か出血が疑われます。一過性脱力発作で意識がなくなることはありません。この場合は救急車ででも至急、病院へ連れて行く必要があります。
また、幼稚園、小・中学校の先生方へ、特に音楽、体育などの実技を伴う教科の先生へ次のようなことをお願いしておかれた方が良いでしょう。

  1. 誘因となる行為、ピアニカ・ハーモニカ・笛の演奏、風車・ストローの使用等を止めさせてもらいます。
  2. 数十秒や数分間でおさまる一過性脱力発作を見逃さないようにしてもらいます。
  3. マラソンや水泳のようなスポーツでの過呼吸ではあまり脱力発作は生じませんが、稀にはあるので注意を払ってもらいます。
  4. 音楽会、運動会の応援などで大声を出し一過性脱力発作を生じることもありますので、そのような催しの際には特に注意してもらいます。
  5. 発作があれば、観察した発作の内容を保護者の方へ知らせてもらいます。
  6. 発作がひどく病院を受診する可能性の高い子どもさんの場合は、緊急で行く病院も予め相談しておきます。
  7. 嘔吐を伴うような頭痛の場合、昼寝をとらせてもらいます。ただし、意識がおかしければ病院へ連れて行かなければなりません。
  8. 意識障害でボーとしたため子どもさんが尿を漏らすことがありますので、失禁の際は意識障害がなかったか気を付けてもらいます。
  9. 外見上はまったく普通の子どもさんでも、しばしば集中力に欠け、知能障害のため記憶力、計算力も低下していますので、その点を理解して指導してもらいます。
  10. 慢性期の子どもさんでは、手足の麻痺ではなく、一瞬目が見えないというような視野の一過性発作が生じることもあります。既に視野・視力が悪い患児もいます。
  11. 痙攣発作は過労や睡眠不足で生じやすいので、痙攣発作を持っている子どもさんでは、あまり疲れないように気を付けてもらいます。

 

病症日記をつけましょう!

もやもや病の患者さんとご家族へは、まず「病症日記」を付けることをお勧めします。これは、症状(病状)、即ち病気である脳の状態を把握するためのものです。 皆様が普段書いていらっしゃるような日記とは違い、毎日記録をつける必要はありません。記録を付けるべき時とは、

  1. 脱力発作が出現した時
  2. 脱力発作が頻繁に起こり、病院を受診した時
  3. 症状は無いものの、定期的な外来通院またはMRIや脳循環検査(SPECT)などの検査を行った時
  4. 入院のうえ、検査・治療を行った時

などに記録を付けておくことをお勧めしています。

1.脱力発作が出現したとき」に記載していただきたい内容は、
症状が出た日付・時刻(特に左右どちらか)、何分くらい持続していたのか、何をしているときに出たのか、病院は受診したのかといったことです。右手・右足など脱力が見られた部位

例えば、
○月△日□時頃に、風呂場で歌を歌ったら、右手に脱力発作があった。2分くらい続いたが、すぐに元に戻ったので病院には行かなかった。
といった内容になります。

1回の発作の記載は、1~2行ほどですが、1ヶ月~2ヶ月に1回の定期外来を受診していただく際にまとめて見せていただくと、治療方針の参考にもなりますし、日常生活で気をつけることを指導させていただく際の参考にもなります。それに、数ヶ月、数年にわたって記録を付けておくと、ご自分でも、「去年より発作の回数がだんだん多くなっているようだ。」「先月は発作が多くて心配になって病院を受診したりしたが、今月は症状が少ない」など、定期的な外来を受診する以外に、どういうときに受診するのがよいのかを判断する基準にもなってきます。また、発作の誘因となったことが見つかることもあり、その行為をやめさせることができます。

2.脱力発作が頻繁に起こり、病院を受診したとき」には、
上記の発作が出た時刻や持続時間などを記録していただいた上で、どこの病院(いつも通っている病院か、それとも近所の初めて行く病院か)、どのような検査(CTスキャン、MRIなど)、どのような説明を受けたのか、点滴など治療を受けたのかといった内容を記録しておくとよいでしょう。

例えば、
□月○日△時頃から、家で炊事をしていたら1時間おきに脱力発作が5回あった。最後の1回は1時間たっても完全には元に戻らなかった。これまでにこのようなことはなかったので、心配になってすぐに近所の「☆☆☆脳神経外科クリニック」を受診した。CTスキャンとMRIの検査を受けた。CTスキャンで出血はない、MRIでも脳梗塞は無いと説明を受けた。血管の太さは、普段検査を受けている「※※※大学」の検査と比べてみないと進行が急なのかはわからないと言われ、近日中に予約を取って、受診するようにアドバイスを受けた。点滴を1本受けたら脱力は消えた。
という内容になります。脱力発作だけのときより、書くことは少し多くなります。

このように、思わず病院を受診するような、頻繁かつ長く続く発作が出るようになってくると、血管の狭小化が進行して、脳循環代謝に変化が起こっている事態が予想されます。このような情報があれば、予定より早めにMRI & MRA検査を行ったり、脳血流代謝検査(SPECT)を行ったりと、経過観察を行うスケジュールを変更し、治療方針を検討して行きます。

3.症状は無いものの、定期的な外来通院またはMRIや脳循環検査(SPECT)などの検査を行ったとき」には、
どのような検査を受けたのか(MRI & MRA、脳血流検査(SPECT)など)、どのような説明を受けたのか、次回検査の予定などを記録しておきましょう。

例えば、
☆月□日、○×先生の外来を受診した。MRI & MRAの検査を受けた。新しい脳梗塞巣や脳血管の太さに大きな変化が無いと説明を受けた。来週SPECTの検査をする予定になり、血流代謝に変化があれば手術を検討しては?と説明された。
といったような内容になるかと思います。

 

関連リンク

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